研修プログラムの効果を高める方法

研修プログラムの効果を高める方法

社員向けの研修プログラムをどのように実施していますか?おそらく、半数の企業は集合研修から、オンライン研修に移行を検討しているか、すでに集合研修とオンライン研修を組み合わせたハイブリッド型の研修を実施していることでしょう。受講するまでの移動コストが削減され、いつでも自分のペースで進められるオンライン研修は、企業にとって非常に魅力的な選択肢です。この記事では、オンライン研修の成果を高める3つの方法について解説していきます。

  1. ターゲットにあった学習コンテンツ
  2. 受講者により積極的に学習してもらう仕組み
  3. 履修確認と詳細なデータ分析

それでは、詳しく順番にみていきましょう。

ターゲットにあった学習コンテンツ

社員向けの研修プログラムでは、受講者のニーズやスキルレベルに応じたコンテンツを提供することが重要です。これまでの集合型の研修では、理解度に応じた学習コンテンツを変えることは難しいと考えられていました。一方オンライン研修では、個々の学習スタイルやペースに合わせてカスタマイズされたコンテンツを提供することが可能です。マイクロラーニングを可能にする細分化されたコースや動画、クイズによって理解度を分析しながら実践的な演習を組みわせて積極的に学習する動機づけをおこない、さまざまな形式のコンテンツを組み合わせることで、受講者の興味を引き、効果的な学習を促進します。理解度に応じて学習の内容を変えることも有効です。

履修確認とデータ分析

オンライン研修を実施してすぐに課題になるのが、履修把握です。履修していない社員へ把握、さらにはリマインドなど煩雑な作業が担当者の時間を奪います。LMSやhihahoを使ったオンライン研修の大きな利点の一つは、受講者の進捗状況をリアルタイムで確認し、データを分析できることです。インタラクティブ動画プラットフォームのhihahoや学習管理システム(LMS)を活用することで、各受講者がどの程度学習を進めているか、どのトピックでつまずいているかをデータで把握できます。hihahoを使えば、回答までにかかった時間まで分析することができます。同じ正解や不正解でも回答の質が異なります。これらのデータを基に、必要に応じた補講や追加のサポートを提供することで、全員が確実に目標を達成できるようになります。社員研修でのつまづきはその後に大きな差を生むためしっかりとしたサポートが必要です。またデータは今後の教材の改善にも役立てることができます。アンケートでは見えてこない、受講者の心理的なことまでデータは教えてくれます。

受講者により積極的に学習してもらう仕組み

オンライン研修では、受講者の自主性を引き出すことが鍵となります。最近の脳科学の研究では、最も効果的な学習は、テストと適切なインターバルによる学習であると言われています。一方的で受動的な動画視聴だけでは受講者の自主性を引き出すことはできません。たとえば、動画の開始と同時に簡単なクイズやアンケートを実施することで、脳は活性化され学習するテーマに対して関心を積極的な学習の動機が生まれます。適度な間隔で、選択式の問題や自由回答が動画内に組み込まれていることで、意識が変わり、再生ボタンを押した後、他のことに意識が集中している「ながら見」も防止できます。オンライン研修の後に、ディスカッションフォーラムを活用した協働学習の場を設けることはさらに有効です。学んだことを熟考し、自己説明をすることは、テキストに線引きしたり、読み直しより遥かに効果的です。

まとめ

オンライン研修は、社員研修において非常に効果的な手段です。ターゲットに合った学習コンテンツの提供、履修確認とデータ分析、受講者の積極的な学習を促す仕組みの3つのポイントを押さえることで、より効果的な研修プログラムを実現できます。この次の記事では、研修プログラムを効果的にオンラインで行うために、3つのポイントを押さえたLMSとインタラクティブ動画を組み合わせる方法について解説しています。

LMSとインタラクティブ動画を組み合わせる方法

LMSには、オープンソースのMoodleベースのSaaSサービスであるOpenLMSを使います。インタラクティブ動画には、LMSと連携できるSCORM連携ができるhihahoを使います。

ブログを読むための用語説明

LMS・・・ラーニング管理システム(Learning Management System)。学習管理システムのことで、オンラインでの学習コンテンツの配信、学習進捗の管理、成績の評価などを行うためのプラットフォームです。企業の研修や教育機関の授業で広く利用されています。

Moodle(ムードル)・・・オープンソースのLMSであり、オンラインコースの作成や管理、受講者の進捗確認ができるプラットフォームです。多くの教育機関や企業で使用されており、豊富な機能とカスタマイズ性が特徴です。

hihaho(ヒハホ)・・・インタラクティブ動画の作成ツールです。動画にクイズ、アンケート、リンクなどのインタラクティブ要素を追加することで、視聴者のエンゲージメントを高め、効果的な学習やマーケティングを実現します。使用するのに特別な技術は不要で、直感的なインターフェースで簡単に利用できます。

実際のステップ

ステップ1: hihahoで動画をSCORMパッケージとしてエクスポートする
1.【動画設定】→【設定】からLMSタブに移動します。

2.SCORM 1.2またはSCORM 2004のいずれかを選択します。(今回はSCORM2004を使用します)

3.hihaho からSCORMパッケージをエクスポートすると、ZIP ファイルが作成されます。

参考:https://www.splineinteractive.com/knowledgebase/exporting-your-video-as-a-scorm-package/

ステップ2: Open LMSに動画を埋め込む
1. Open LMSにログイン
• Open LMSにアクセスし、管理者または編集者としてログインします。

コースを選択して編集モードに入る

埋め込みたいビデオを表示させるコースに移動し、右上にある「編集モード」をクリックします。

動画を埋め込む場所を決定

• 埋め込みたい場所(セクションやトピック)を選択し、「活動またはリソースを追加する」をクリックします。

SCORMパッケージの挿入
• SCORMパッケージを選択する。

• 必要な情報(名称・説明・評価・受験管理)を入力する

以上で設定は終わりです。

とても簡単ですね。取り込んだSCORMパッケージに含まれる動画内が研修コンテンツに追加されます。動画内の問題を回答すると自動的にデータがLMSに取り込まれます。

この記事が参考になれば幸いです。受講管理やインタラクティブ動画と他LMSの組み合わせの設定方法など詳しく知りたい方は、お問い合わせください。